アイ・マイ上司とlove☆days
もちろん人を殴ったのは初めてだし、まさか自分まで痛いと思わなかったよ…。
「…っ、大平さん、そんなに、私が…嫌いですか?
あんな写メ送ってきて…。
お、脅しなんて…っ、良い先輩だと思ってたのに…!」
そんな事を考えながらも、何かがプツンと切れた私の口はもう止められない。
メールとともに送られて来たのは、いつかの残業日に輝と交わしていたキス写真で。
眉根を寄せている不躾な大平さんを睨みながら、思いの丈をぶつけてしまった。
自分の感情ほどワガママなモノは無いだろうと思える、今日という日。
ココでもまた、止め処なく流れていく涙が悔しさを募らせるけど。
「ひっ…、い、いもんっ――!
私が辞めれば・・・良いっ――」
輝に迷惑が掛かるくらいなら、私が辞めれば良いだけの話で。
どっちが会社に必要な人材かなんて、目に見えてるもの・・・
「いや…鈴、まず落ち着け――」
「ひっ…く、うっ…」
泣きじゃくる私に手を差し伸べてくれるのは、やっぱり大好きな輝で。
そっと肩を引き寄せられると、そのまま椅子へ座るように誘導された。