アイ・マイ上司とlove☆days
決算業務の並はずれた忙しさに、向こうでの新生活の準備なども相俟って。
先月からの美紀さんは、お世辞にも“ビューティー・デイ”は作れなかったと思う。
だけどそんな疲れよりも、幸せの方が遥かに勝って輝いていたけどね?
コンパに明け暮れてた時なんて、もう比べモノにならないくらい・・・
「はぁー、何かあっという間だったわね。
決算も無事終わったし、思い残すことはないわ」
ふぅ…と、挨拶を終えて一息ついた彼女が経理部を一瞥しながら呟いた。
「これが毎年エンドレスなんですよねぇ」
「決算が終わると、何か気が抜けるよねぇ」
涼子が自嘲気味に零したので、続いて私も本音を語ってしまうと…。
「鈴ちゃん…、アンタはいつも気がユルユルなのよ…!
総勘定科目の勉強…、ちゃんとしなさい」
「確かに・・・」
最後までお局様の片鱗を見せつける美紀さんに、加えて同調した涼子。
「はーい…、頑張ります…」
そんな彼女をズルイと思いながらも、ご尤もな言葉に肩を竦めて頷けば。
「女に二言はないからね?」
「ハハ・・・」
女に二言はナイけど…、美紀さんの脅しの恐怖は半端ナイわ…。