アイ・マイ上司とlove☆days
すると、コツ、コツ…とした2つの足音が重なってこちらへと近づいて来た。
「最後まで後輩イビリかよ…」
「違うわよ!親切な先輩の教育的指導だもん」
「鈴ちゃんゴメンね?
今日までと思って、聞き流してやって?」
「なんですってー!?」
「え!?そんなコトしませんから…!」
美紀さんと渡辺さんには当たり前らしい会話でも、慣れない私には冷や汗モノで。
自分が関わっているとなれば、なおさら困るんですけど・・・
「ハイハイ、痴話喧嘩はソコまで――
オマエらそろそろ時間マズくないか…?」
「か、課長・・・」
「斉藤さんたち、困ってるだろ…」
私と涼子の困惑顔を一瞥すると、わざとらしく溜め息をついて窘めていて。
「ほんと…、稲葉さんみたいに少しは落ち着いたら!?
年ばっか取って、中身はぜーんぜん変わってないんだもん」
「オマエもな…、鈴ちゃんみたいに少しは可愛さでも身につけろよ。
いくら化粧で塗り固めてもな、意地の強さは隠れてないし…?」
「なっ、何ですってー!?」
「ハイハイ、続きは帰ってからやってくれ…」
こんな2人を簡単に制す事が出来るのは、やっぱり昔馴染みの輝だけだ。