アイ・マイ上司とlove☆days
呆気に取られたままの私を、涼子が痛い視線の中を自分のデスクに引き戻してくれて。
もうすぐ退社時間ともあり、スタンバイ中のPC画面をマウスでクリックすると。
ようやくというより、“何となく”予想のついていたソレと対面してしまった・・・
「ちょっ…、鈴、やるじゃない!」
「りょ、涼子ぉ…」
突っ伏したい私の背中を、バンバン叩く彼女は喜んでくれているけれども。
私の所にも届いたこのメール…、どうやら部内どころか社内中に回っているようで。
よりにもよって時間帯が最悪だ…、メールを見たらしい他部署の人間まで来ていて。
輝信者の女性社員なんてザラにいるのに…、ヒシヒシ感じる視線が痛い…。
こんな輝の撮ったキス写真が…、何で出回っているんですか…――
「大平…、消去したんじゃねぇの…?」
これまた珍しく、課長席で溜め息をついて口調まで日常的に戻っている輝。
「あぁ、消去したとは言いましたけどー。
“どれを”とは言ってナイっすよ?」
「そうそう――
美紀が情報握ってたし、俺が小細工しちゃったと!」
「でなきゃ、わざわざ私の退社日に朋樹を呼びませんよー。
子供じゃないんですから」
「オマエらなぁ・・・」
さも当然!と言わんばかりの態度の3人に、流石の輝も頭を抱えているようだ。