【気まぐれ短編】真夏の夜のサンタ。
8月31日―
「…はい?」
携帯のバイブで目を覚まし、まだ寝惚けた頭で電話に出た。
『あっ、舞?俺~今日さ、海見に行かない?手ぶらでいいからさ。仕事終わったら舞の家の前に行くから…』
言いたい事だけ言って電話は切れた。
私は慌てて身体を起こし、回らない頭を働かせる。
ふと携帯の時計を見ると12:35の文字…
『…寝すぎた…』
とりあえずシャワーを浴びて服を選ぶ。
彼と買い物に行った時に、
『コレを来て海に行きたい』
と言って買った真っ白のワンピース。
その事を覚えててくれたんだと思うと嬉しかった。