=凪=
「母ちゃん……」


「お母さん……」


「ごめんなさ〜い」


二人は互いの母の元へ駆け出した。



ちょっぴり怒られたけど、温かい母の言葉を聞きながら、二人は家に帰った。



もちろん、冒険は内緒。


お母さん達の影から、悪戯っ子な顔を二人が見合わせた瞬間………

けたたましいく鳴り響く、目覚まし時計の音に、今までの世界は崩れ、生活空間へと引き戻されたのだ。


「夢……?」



見慣れた部屋がある。


ベッドの上で不思議な気持ちがして、とても温かな空気に包まれた。


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