=凪=
「お子ちゃまナギがいないと、アブナイ話しも出来て楽しよね」


「だねぇ〜。でもさぁ、クルミ。柳崎さんに本気なの?」


「さぁねぇ」


クルミは、スルッとかわし、そして続けた。

「ナギの先輩なんだよね。なんか、単なる先輩・後輩じゃなさそうじゃない?」


「ん〜大学を卒業してから会ってなかったって、ナギは言ってたけどね」


再び、小さな沈黙が訪れた。


「あっ、メールだ」


そういったのは、菜津子だった。


「陸さんから?」


「……うん」


「いいよ。ありがとう。楽しかったから、陸さんとこ行きなよ」


クルミは、失笑気味に言った。

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