=凪=
今は、小さいけど確実に成長する企業の営業マンになった。


そして、街に流れるゴスペルや季節を感じる歌に毎年、あの時の悔しさを思い出す女々しい男だ。



俺のどこがいいのか、女の子から告白を受ける。



もちろん、一夜限りで俺の上を通り過ぎた女も数知れず……


そんなモテる俺にも、唯一、汚点とも言えるあの事件。


そう、大学時代のあの彼女だ。


絶対に、落とす自信はあった。


なのに……


なのに、彼女の見ていたのは別の男。



そして見事に玉砕。



プレゼントまで用意した俺は、なんてトンマだったんだ…



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