=凪=
一方、陸においてきぼりをくらってしまった菜津子は、ベットの中で眠れずに浴室いた。


『ん、もう。眠かったのに…陸のばかぁ』



頭からシャワーを浴びると、気分がすっきりとしてきた。



陸のシャツを借り、部屋にぽつんと座っていると、一枚の写真が目に入った。



写真には、陸と柳崎、そして3人で笑っている。



「楽しそう♪」



見る者さえも笑顔にさせる写真。



そして、しばらく眺めていた視線を窓に向けた。



外は今にも降り出しそうな空。



その空を見ながら、幼い日の記憶を、遡らせていた。



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