=凪=
………菜津子と蓮。



二人は同じ頃、違う場所で、同じ過去を振り返えっていた。



まるで、空から唸る小さな雷鳴に、記憶を呼び起こされるように………



そう……



あれは二人がまだ幼くて、1日中、太陽の光を沢山浴びて、元気に転げ回っていた時の頃の話し。



二人は、家もご近所で、子供の年齢も近いからと、家族ぐるみでとても仲が良かった。



だから、年の近い蓮と菜津子は、自然といつも一緒にいたのだった。



そして、天気の良いある日の事。


二つの家族は一緒に、家から少し離れた河原の土手に、ピクニックと称して出掛けた。



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