=凪=
だからだろうか、急な誘いの理由を聞けなかったのは……


そして、車は散々あちこちを走ったあげく、見知らぬ場所へたどり着いき、停車した。


気が付けば、時間が辺りを暗へと変えていた。


「悪かったな。突然呼び出したりして…」


ハンドルにもたれ掛かり、私を見ないまま、ぽつぽつと話し始める先輩。


その声にドキリとしたのを、今でもはっきりと思い出せるほどインパクトがあった。


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