=凪=
私は軽く頷き、OKサインを送る……



『私の知ってる先輩なんてほんの少しなのに……』



そんな事を思いつつ、過去を必死に探す、自分の真面目さに呆れてしまった。



その夜のクルミは、いつにも増してパワフルだった。



や、正確には昼間のあのこと……



今、隣りにいる菜津子が言っていた、あの言葉が胸につかえているのだ。



多分、そのことが彼女を、よりパワフルに見せているのは確かだ。


そして実際に、いつもよりお酒の進みが早いのも、事実だった。



それが、彼女の……


クルミの熱弁を、ヒートアップさせていた。


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