=凪=
「で、でもね……」



「うん‥‥」



「でも、ダメなんだよぉ〜〜」



「………うん」



「だめ………なんだよ」



「わかった……」



「わかったから……」


二人の友情を見て、陸は、いつの間にか静かに部屋を出ていた。



見上げた夜空は、春らしい星座が光っている。



「……しかし」



陸は、独り言を星たちに語り出した。



「……【まだ】って、言ったよな……」



「女って、やっぱ、こえーよ」



星たちが、ワサワサと笑ったように見えた。


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