=凪=
「ありがとね。よろしくお願いします。」



手を合わす菜津子。



「さっ、デザートはおごるから♪」



うまく丸め込まれた気分は否めないが、目の前の杏仁豆腐はとても美味しかった。



「しっかし、陸さんも覚悟を決めたものだ」

「菜津子は、しっかり者だけど、わがままだもんねぇ」



クルミと私は、決まった事をノートに書き込む菜津子の姿を見ながら、そう話した。



「じゃ、当日の受け付けと、友人代表をよろしくね♪」



式の準備に追われる菜津子は、話しが決まると急いで席を立ち出ていってしまった。



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