=凪=
私達は、近くの公園に立っていた。



6月だというのに、日の落ちた街は、少し肌寒く感じた。



「「「「……………」」」」



それぞれが、そっぽを向いて無言が続く。



『もう・・・・なんでこんなことになっちゃった訳?』



きっと、そう思ったのは私だけじゃなかったはず……



しばらく何も言えず、目を伏せている状態が続く。



それを始めに破ったのは……



先輩だった。



「俺、帰るわ」



「!!!待てよ」



動きかけた先輩の腕を、尾沼さんが掴む。



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