=凪=
「ナギぃ!」


バシッッッッ……


「いったぁいなぁ〜」

ポケッとした私の頭に、激痛が走った。


ここは、会社のオフィス。


痛みが走った、後頭部を摩りながら振り向くと、菜津子とクルミが立っていた。



そして、菜津子の手には、私の後頭部に直撃させたと思われる、書類が握られていた。



「っとにぃ…痛いじゃないわよ」


「だって………おもいっきりじゃない。少しは手加減しようよぉ」


哀願するように、私は菜津子を見た。


しかし、二人の視線はとても冷ややかだった。



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