=凪=
「別に…相手にだって、事情があるだろ?それに、待ってなんかいないよ」


少し、嘘も含まれるが、今の気持ちを正直に話した。



「名取は、昔っから、鈍臭いんだよ。まっ、からかいガイがあって、面白いけどな」


僕の知らない、ナギちゃんを語る柳崎は、本当になんとも思っていないのだろうか……



不安が過ぎるのは、彼女に好意を持っている、証拠なのかもしれない。


とにかく僕は、彼女からの連絡を待つ事に決めたのだった。



第4.5章『待ち人』〜尾沼の気持ち〜おわり


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