=凪=
携帯を閉じるとき、メールを知らせる記しが、もうひとつあることに気がついた。


二人より前ついていた、見慣れぬアドレス……



「いったい誰だろう……?」

【はい♪ハニィ☆】


件名には、そう記されている。


恐る、恐る開くと……

【今夜は楽しかったかい?俺のダーリン取っちゃいやよ♪柳崎】


なんと、柳崎先輩からだった……


ガク然となりながらも、大笑いなメール。


先輩もまた、心配してくれている。


それが、わかる。


『今度会ったら、スペシャルパンチをご馳走してあげなきゃ♪』


少しワクワクしながら、眠りについた夜だった。


『それにしても、なんで先輩が、私のアドを知ってるんだろ???』


とても、不思議な夜だった……



第6章『花火』おわり


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