永久色-TOWAIRO-





「さっき……跳ねられた人、木之下グループの社長さんなの。
そして、アタシの元カレ────。」





「………。」





驚きを隠せない健の表情。





「ごめん……。こんな形でいっちゃって……
直接見ちゃったから怖くなっちゃって……」




どんどん震えてくる体を必死で抑えようとするのに震えはひどくなっていくばかりだった。



突然、手があたたかくなった。







「大丈夫。俺はそんなことで彩をせめないよ。
俺こそ、そばに入れなくてごめんな。
話してくれてありがとう。」




「健………。」







健が力強く手を握ってくれたせいかいつの間にか体の震えはおさまっていた。








「彩は、ここにいて。
木之下社長がどんな状態か聞いてくるから。


その代わり、覚悟は出来てる?」








────覚悟。



それは、最悪の場合。









「また、元カレのことを思って泣いちゃうかも知れないよ?」



「かもな!!でも、俺は彩を絶対に見捨てないよ……。」















優しく微笑んだ健は病室からでていった。












































────お願い神様。
智也は未来をこれから背負っていく人なの。


夢を壊さないであげて………。




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