永久色-TOWAIRO-
「………………。」
コンコン──
「………はい」
「失礼します、智也様。」
誰…………?
「あの……誰で「すいません………!!私は、自分勝手な理屈を智也様に押し付けて、記憶喪失にさせてしまうなんて…………っ」
なんなんだ。
この人は………!!
記憶喪失にさせた?
俺を?
「あなたが、俺の記憶を消したんですか?」
名の知らない女はどこかで見たような真っ直ぐな瞳で
「はい。」
と、一言だけ答えた。