ガラスの靴

「王子様ねぇ……。」



冷たく私に視線を送ってくる榊 楓（さかき かえで）と一緒に。



楓とは、高校からの付き合いで私とは正反対の大人っぽい女の子。



本当に羨ましい。



髪は黒くて、サラサラのストレート。


私とは違い背が高くて、身長が165㎝もある。


しかも、スレンダーで、かっこよさの中に可愛さもある。


ヤマトナデシコって言葉は彼女の為に、あるのかもしれない。


そう思うくらい綺麗な子。



「いいじゃん。夢見るくらい」



「悪いとは言わないわよ。
でも夢ばっかり見すぎなのよ あんたわ」



―グサッ



この子はいつも痛いところを、ついてくる。


私たちは見た目だけじゃなく、考え方も正反対。


よく仲良くしているなって思う。