ガラスの靴
「うっ…それは言わないでよぉ〜。」



私が涙目になっているのに、楓は話しをやめようとはしなかった。



「だって、高校の頃から大学生になった今になっても、彼氏1人も出来てないでしょっ」



……



それを言われると、何も言い返せなくなるじゃないと思いながら、私は さっき自動販売機で買ったココアを開けて、一口飲んだ。



「ってか楓ちゃんも彼氏いないじゃん」



「私はいいのよ。興味ないから」



……



そういえば楓の口から
『恋人が欲しい』って
聞いたことがない。


ないけどさぁ〜この歳で恋に興味ないって、どういうことよ……。
< 17 / 116 >

この作品をシェア

pagetop