ガラスの靴
「ぷっ……可愛い奴だなぁ。
これくらいで顔 赤くして。」


「なっ…」



と頬をつつかれる私。



「もう からかわないでよ」



「まぁまぁ 気にするなって。
ジュース買ってきてやったんだし」


いや、だから 気にするなって横暴でしょ。



「まぁ いいけど。
んで 何でここにいるの?」



「いやっ エリィは、人混みが 苦手やから心配でさっ」



……



どこまでも敏感で優しい奴だなぁ。


敏感なのに、鈍感って……なんか矛盾してる。



確かに私が気分悪くなったのは、この人混みのせいでもあった。
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