うちゅうじん。〔 カエル星人お引っ越し大作戦!〕隊長は?





やや低い枝の、皮のめくれた部分に、レンジュラの部屋はあった。



「オイラの部屋だ。入っていいよ。」


外から見るより、意外に広い。
奥に幾つか穴があり、用途別になっているそうだ。



「レンジュラさん、蛾は食べないんですか?」

「うん、あれ食べて腹壊したからな……あの鱗紛が悪いらしい。だから蝶も食べない(笑)」


「下に落ちた蛾は、どうするんだ?」

「ああ、あれ?あれは、下に住んでるアリが食べるんだ。」

「この下にアリ?だからか……協力関係にある訳だね?」

「そんなところさ。彼らはオイラの好きな、細長い足だけ持ってくるんだ(笑)」




隊長はさまざまな場所で虫達も、協力して生活している事を知った。

弱い虫だからこそ、力を合わせて生きることが重要なのだ。

企業には、この付近に住んでいる、虫達のさまざまな不満の解決のために働いてもらうことを決めた。




「一号、山田君とトイレに帰っていいよ。俺はもう少しレンジュラさんの話を聞いてから帰るよ。」

「分かりました。レンジュラさん、また会いましょう。」

丁寧な挨拶の後、一号と山田君はトイレに帰っていった。






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