ブラッディ アリス


「退屈だから、ゲームをしたまで。私がクリアするために、あなたはゲームオーバーになる必要があった…。それだけですわ」


一瞬、ピクリと動いたキオネの体。
それを眺めながら、アリスはクスクスと笑う…。


「誰にも私のライフは奪えません。冥界で、私の生き様を見ていてくださいませね」


アリスはキオネの頬に流れる一滴の涙を手で拭い、とても切ない顔を見せる。





「…さよなら…。…キオネ」









そう言うと、アリスは立ち上がり振り返った。






胸元を血で染めて、心をさらに闇に沈めて…。



兎のもとに、その身を委ねるために、少女はまっすぐ前を向く。







「シャリオ司教のもとへ、連れていって。ラビ」
































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