ブラッディ アリス



そしてアリスは小さく「ふぅ」と一呼吸置くと、次にシャリオ司教への文書を作成し始めた。

「…キオネ…」

思い返す、『嫉妬』に狂った一家の最後の瞬間…。


「…『七つの大罪』…か…」


アリスは切ない顔をして、指を動かし続ける。





その夜、パソコンに向かう一人の少女を…優しく見守る月明かり。

時に手を休め、部屋に用意してある紅茶を飲みながら、アリスは一晩中何かを考えていた…。



あの日、庭の木の下で、突然現れた一匹の兎…。

その瞬間から動き出した、麗しくも残酷な物語…。


「…ふふ…」

アリスは不適な笑みを浮かべながら、父と母の写真を眺める。



「…お父様…お母様…。最後にクリアするのは、どちらだと思います?」





カタカタカタカタ…。






「…私…?……それとも……」





…カタン…。










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