ブラッディ アリス
「プリーズ」
ラビはまず、カード払いでカジノ専用のゲーム参加用チップを購入。
「今夜はいくら儲かるかしらね。私とラビなら敵なしよ。…ふふ」
そんなラビの横でチップを受け取り、自信満々に笑うアリス。
「…後で、ゾディアックの面々も来るだろう。ウィッシュ様とクラウド様には…僕でも確実に勝てないよ…」
「…そうね…。あの二人が来るまで稼いで…、そしてラビには全額をかけて二人と勝負してもらいましょう♪」
「…………は?」
ラビが振り返ると、アリスはすでに近くのテーブルでエントリーを始めていた。
「あら、ミス・アリス!お久しぶりですわ」
そばにいた一人の女性が、突然アリスに話しかける。
「…ミス・サラン…!お元気そうですわね!」
アリスは懐かしそうに女性に言葉を返す。
その女性を知らないラビは、恐る恐るアリスに近づいていった。
「あ、ラビ。こちらはグーテンマイヤー家の当主で、サランよ。元々アリエスにいたんだけど、3年前にタウルスに越してしまったの」
「…初めまして…ミス・サラン…。アベル家当主専属執事…ラビットと申します」
ラビはミス・サランの手を取ると、軽く口付けをした。