ブラッディ アリス
「じゃあ俺は、アリスの勝利にチップ100枚を賭けるよ」
アリスの後ろで全てを聞いていたミカエルが、突然の宣言。
「あら…ミカエル…いましたの?」
そんなミカエルを冷めた目で見上げるアリス。
「じゃあ、私はソーディルにチップ100枚ね」
ミカエルの横には、クスクスと楽しそうに笑うイザベラ。
「私はラビットに賭けるわね。がんばって」
そしてイザベラの横には、優しく微笑むフォルチュナ…。
「イザベラ様…フォルチュナ様まで…。あの…晩餐会は…?」
アリスは少し戸惑い気味に問いかけた。
「会場では、ウィッシュ様とアンディビッヒ様とレウム様の三人が…なんか難しい会談をされてらっしゃるわ。…こんな時くらい、もっと楽しいことを話せばいいのに…」
イザベラが呆れたようにアリスに答える。
「…他の方々は…?」
「ルナリア様とセイレン様はシアターで映画を観るんですって。あの二人…何気に仲がいいわよね。…カルサとクラウドはもう少しでカジノに来ると思うわ」
「そうですの…」
集うゾディアックの面々に、観衆がさらに騒ぎ始める。
だがメンバーはそんなこと気にする様子もなく、会話を続けた。