ブラッディ アリス
「また、お会いしましたね。アリス嬢…」
聞き覚えのある…若い男の声…。
背後に感じる、冷たい存在感…。
自分の耳の…とてもとても近いところから聞こえた…彼の声…。
「…偶然かしら?」
アリスは拳銃を握ったまま、ゆっくりと両手を上げた。
「…いや…運命だと思いますよ…」
アリスの両手首をなぞる…白い綺麗な男の手…。
「それはつまり…必然ってことですわね…」
「もちろん」
アリスの首筋に、口付けをする…男。
そんな男を横目で睨みつけるアリス…。
「あなたと運命を担う気はございませんわ。…ミスター・ジャック…」