ブラッディ アリス
少し何かを考えた後、ラビは「はぁ」とため息をついた。
「…シナリオが狂ったね。また他の奴に先手を打たれたよ…」
「…あはは!…やっぱり…次のゲームは決まってたのね」
アリスは笑った後、ラビの方を振り向く。
「…あなたとジャックは…ずっと裏で繋がってたの…?」
「……べつに。…ただ…情報交換をしてるだけ…」
甘い香りに包まれながら、アリスに口付けをするラビ…。
「…ふーん…。まぁいいわ…」
アリスはラビの頬にそっと触れる。
「…それと…ジャックは…ウィッシュ様とフォルチュナ様とも繋がってるみたい…」
その言葉にラビは目を見開く。
「…え?」
「…さっきジャックと話してるとき…お二人は黙って聞いてたの…私たちの会話を…」
アリスは俯く。
「…お二人はご存知なのよ…。私の…こと…」
「…まさか…」
「シャルル夫人の処刑の文書…受理したのはきっと……」
きっと……ウィッシュ・メルラッテ・アダム公爵……。