ブラッディ アリス
「カルサ!帰りますわよ!」
「…あ!アリス!あのね…」
どこかに電話をしていたカルサは、アリスが来たことにより、慌てて通話を切る。
「実は…知り合いが今この近くにいてさ…会合が終わったって言ったら、サジタリウスまで乗せてってくれるって言うんだ…」
カルサは言いにくそうに、必死に笑顔をつくりながらアリスに告げた。
「…あら…大丈夫ですの…?」
「…うん。彼、自家用ジェットで来てるらしいから」
……『彼』ね…。
アリスはカルサの言う人物が誰だか…予想がついた。
「わかりましたわ。じゃあ…明日、サジタリウスに到着したら連絡いたします」
「うん。色々ごめんね。じゃあ明日」
カルサはそう言って笑顔で手を振り場内から出て行った。
「…ふぅ」
アリスは一息つくと、イザベラと話をしているラビのもとへ行く。