ブラッディ アリス
「そうよ。サジタリウス国貴族界代表…カルサ・レイオブ・ラピスラズリ公爵による招待…兼、ラビからのゲーム提供…」
「…え?」
「僕が前々から考えていたゲームの対象と、カルサ様がアリスに協力を求めた内容の対象が…かぶったんだよね」
「…?」
首をかしげるカイルに対し、クスッと笑うアリス。
そしてアリスは、ホテルで起こったこと全てをカイルに説明した。
「へー…あのベルアベスタ家の…そんな裏があったのか…。…ふーん…『ジャック』ね…」
ジャックと直接面識のないカイルは、初めて聞く真相に驚きの表情を見せる…。
「…ん?で?…とりあえず…その『スイーツホーム』には…僕も行かなきゃいけないの?」
「…うん。今回は、僕からお願いするよ」
ラビはにっこりとカイルに笑いかける。
「…まぁ暇だし…楽しそうだからイイけどさぁ…。ラビはどうすんの?」
「…そうよ。ラビは?一緒に行かないの?」
アリスとカイルは少し不安そうに、じっとラビを見つめる。
そんな二人にラビは笑顔で首を振ると、胸ポケットから何かを取り出した。