ブラッディ アリス


「……!」


ジャックは一瞬目を見開いたが、すぐに「フッ」と鼻で笑った。


「早く連れてってよ。リークさん」

カイルは生意気そうにそう言い、何事も無かったように部屋を出ようとする。

「…まっ…待ってよ!…おにいちゃんっ」

不思議そうな顔をしながらアリスが慌ててカイルについていく。

「……ったく…。皆さん行きますよ!」

リークに扮したラビはため息をつくと、玄関へ向かうカイルとアリスの後を追った。




「…ケンカを売ったつもりは…ないんですけどね…」

ジャックはそう呟き、部屋に取り残された四人を見つめた。







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