ブラッディ アリス
「……着きました」
しばらく歩いたアリスたちの目の前には、淡いブラウンとクリーム色がボーダーにデザインされた壁の家屋…。
「皆さんはここで、ほとんどの時間を過ごします」
そう言いながら、ジャックが軽快にアリスの横を通り過ぎた。
「どうぞ、中へ」
寮舎『ミルフィーユ』の扉を開け、アリスたちを招き入れるラビ。
「…普通の民家みたいな建物ね…」
アリスの後ろで、カナリィが呟いた。
「…もう中に…誰かいるんですか?」
オウルは入り口に立つラビに尋ねる。
「…ええ…。今…ご紹介しますよ…」
ラビはそう答え微笑むと、先に中に入って行った。