ブラッディ アリス
ラビの後にジャック、そしてアリスとカイルが続く。
少し間をおいて、他の四人も恐る恐ると中へ入って行く。
「玄関の先は、すぐリビングルームになっています」
屋内はとても広々としていた。
壁や仕切りがあまりなく、玄関からリビングはもちろん、キッチン、ダイニングルームが見える。
リビングには大きなテーブルやソファが用意されており、テレビや棚や観葉植物などが備え付けられていた。
天井は吹き抜けになっていて、二階にある各寝室の扉が見えるようになっている…。
「六人が同じ部屋…というのは、こういうこと。ここは一つの部屋みたいなものです。仕切りや弊害はほとんど無く、全てに目がいくようになっています。…これで良いですか?アンジェラ」
ラビがウインクをすると、アリスはコクンと頷いた。
「二階の寝室は二人用になっています。右に見える階段の下の扉…、そこはバスルームとラバトリー、トイレがあります」
ジャックが階段に近づきながら説明をする。
「玄関から見て左のホール…見てください。パソコンやデスクを用意しています。本も多数そろえています。自由に使ってください」
アリスはジャックの言葉を聞きながら、寝室の数に注目した。
「……寝室……六部屋しかないんですか?」