ブラッディ アリス


「…ふぅ…」

説明を聞いた六人は、それぞれ顔を見合わせる。


「…ねぇ、とりあえず自分の部屋決めたら…どう?」

ノーカが全員の反応を伺いながら、さりげなく提案をした。

「……、そうですね」

ノーカの一言に笑顔で答えたオウルは、すくっと立ち上がった。

「どうします?部屋」

そしてなぜかアリスの顔を覗き込む。

「…は…?…私は兄と同じ部屋がいい…けど…」

アリスはそう言いながら、チラッとカナリィを見た。

「…どこの兄妹も仲がいいわねぇ…」

呆れたように呟いたノーカは、階段を上って二個目の扉を指差した。

「そこは、ザリチェとタウティの部屋。掃除が面倒だから、私とクレスタも相部屋で…階段から一番遠い左端の部屋に寝てる」

「…そう…。じゃあ、私たちは玄関から見て真正面にある部屋の…右の方」

アリスはカイルに確認するかのように微笑む。

「じゃ…私は…」

カナリィが言いかけると、クロウがカナリィの肩を掴んだ。


「…俺とカナリィは相部屋。階段から数えて5番目の部屋」





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