ブラッディ アリス


ジャックの言葉に、呆然と立ち尽くすカナリィ…。

…じっとジャックを睨むラビ…。


アリスが口を開く間もなく、ジャックはさっさとアリスの腰に腕をまわし、右側に位置したコテージの中へと強引に引きずり込んだ。



バタンッ…!



思い切り閉められた扉…すかさず鍵がかけられる。


「…やっと二人きりですね。アリス嬢」


扉の前に立ったまま、肩を小刻みに揺らしながらクククッと笑い始めるジャック。


アリスはジャックの異様な雰囲気に警戒しながら、コテージの中を隅々まで見回す。

約八畳ほどの空間に、少し大きめのベッドが一つ、小さな机と椅子が一つずつ…。

引き出しが三つほど付いている棚に、洗面台と鏡…。

ガラスで出来た仕切りの横にバスルーム、入り口の扉のすぐ横のドアはトイレだろうか…。


「…何がそんなに可笑しいのかしら……ミスター・ジャック…」



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