ブラッディ アリス


恐らくこの建物が書斎だろう…。

そう思ったアリスは、堂々と中へ入る。


「……けっこう難しそうな本が色々…。でも…あまり使われてないみたいね…」

とりあえず、椅子に腰掛けたアリスはテーブルに用意されたペンをいじる。


「…子どもを…産む…か…」


アリスはふいに昨夜のことを思い出し、うなだれながらテーブルに顔を伏せた。


「…だい…じょう…ぶ…?」

静かな空間に、突然響き渡った声…。

「……え?」

アリスはゆっくりと顔を上げる。

「具合でも悪いの…?」

目の前には、綺麗な顔立ちをした金髪の少年。

「…だ…誰…?」

アリスはじっと少年を見つめる…。

「…誰…って…。君こそ誰?」


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