ブラッディ アリス


「………」

初日に通ってきた道を、迷わず進むアリス…。


「…15歳未満って…リトルメラ邸とか…行っていいの?」

カイルは自分の頭の中を少しずつ整理しながら質問を始める。

「ロビンは成績優秀者で、優遇されてるんですって。表向きはね」

「…表向き?」

「……ラミアにバレてるのよ。元貴族の人間だってことが」


二人は目的地…本館フロマージュへと徐々に近づく…。


「…で?…なんで本館に向かってるの?」

カイルは目を細めながら遠くを見つめた。


「…ロビンが見たらしいの。一ヶ月前の『特別授業』の日に、本館で子どもが殺される現場を」

「子どもが…殺される?……だから、あんな手紙を?」

「…それが真実かどうか、これから確かめに行くのよ」








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