ブラッディ アリス
「……あれって…私たちのことよね?」
「…でしょ…」
アリスは「はぁ」と大きいため息を吐く。
「……まぁ…そうよね…。目的が達成されたのなら、もうこの施設なんて用無しよね」
カイルは眼鏡をかけ直すと、アリスの横に座り込んだ。
「……どうするんだろう…これから…」
「どうするも何も、真相がわかって、それなりに遊んだら…さっさと帰るわよ。私たちは」
「…放置するの?この施設を」
「私が気の済むまで楽しむ…ってことはつまり、全部終わらせるってこと」
アリスはニヤリと笑うと、また物陰から顔を覗かせた。
男たちは整列して立っている。
どうやら…テーブルと椅子のセッティングは終わったようだ。
「…カイル……ラミアが来たわ」
「…え?」
カイルも顔を覗かせ、扉の方を見る。
子どもを殺すような人間にはとても見えない…美しく清楚な身なりのラミアは、クスクスと笑いながら男たちに何かを指示しているようだった。