ブラッディ アリス
「……なっ…」
カイルが目を見開く。
一番先頭を走っていた背の高い子どもの上半身が突然落ち、下半身がバタンと赤い絨毯の上に倒れた。
その次に続く子どもたち数名の体も、次々と二つに分かれていく…。
入り口付近をよく見ると、陽の光で見えにくい透明の太い線に、血が滴っている。
その線の両端にはスーツ姿の男が二人。
その数歩先でクスクスと笑っているラミア・ネネ・リトルメラ…。
「…き…きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
事態を把握した少女の一人が叫んだ。
「わぁぁぁぁぁぁああああっ!」
そして全員が叫びながら、アリスとカイルの方へ引き返してくる。
二人は数名の子どもの死体を目で確認した後、逃げ惑う子どもたちと一緒に走り出した。