ブラッディ アリス
「…やばいわ…。早くここを出ないと…」
アリスはチラチラと周りを見回す。
「…出口は…来たところと…向こう側に一つ…、あとは下りるしかない…」
「どうする?」
カイルは隠してあったダガー二本を用意する。
「…下は普通に考えて面倒だわ…。どこに出るのかわからないけど…向こうの出口まで行くしか…」
…と、その時だった…。
向かいに見える出口から現れた…一人の男性。
「…あ…!…」
「……チッ」
アリスは拳銃を構える。
男性は明らかに二人を目指して、アリスたちから見て左側の通路を歩こうとした。
「右」
アリスとカイルは鉢合わせにならないよう、男性が歩いてくる反対側の通路へと走り出す。