ブラッディ アリス
「…また私を選んでくれたんですね……アリス嬢…」
ジャックもアリスに向かって、速度を上げる。
「…ジャック……目障りなのよ……!」
…二人の距離が、すごい速さで縮んでいく…!
「……やっ……やめろ…っ……アリスッッ……!」
思わずカイルが叫んでしまったことで、下にいたドクター・ラマツの部下が上の異変に気がついた。
「ドクター…上に…部外者が…」
「……フォッフォッ……いることはずっと知っておったよ…。…宿命を背負った…呪われた兄弟の因縁じゃ…。気にすることはない…」
そう言って、上を見上げたドクター・ラマツ…。
「あはははははははははははははははははははははは!」
瞳に写ったのは、狂ったように笑うジャックと…その胸に抱えられ瞼を閉じたアリスの姿…。