ブラッディ アリス
ⅩⅩⅡ
…バタンッッ…!!
「……カ……カルマ……!」
寮舎ミルフィーユ…。
息を切らして現れたカイルを、リビングにいた全員が驚いた表情で凝視した。
「…ど…どこに行ってたの…?!」
目を丸くしたノーカが、いち早くカイルに駆け寄る。
「…ラ……リークさんは…?」
カイルは呼吸を整えながら、ラビの居場所を全員に尋ねた。
「……ついさっき、誰かに呼び出されて出て行ったわ…」
ノーカはカイルの腕をぎゅっと抱き寄せ、安堵した笑みで答える。
「…そうか……。…タウティ…ザリチェ…話がある……」
カイルはノーカを少し強引に自分から離し、スタスタとソファーへ向かう。
そしてタウティの横に座り、向かいに座るザリチェの顔をじっと見つめた。