ブラッディ アリス




「……っ!!」


現れたのは、『オロバスの鏡』…。


「感動のご対面…?…それとも…もうすでに…先ほどフロマージュで会ってたのかしら?」

鏡には、子どものものと思われる血の手形がベッタリと付いている。


「………そうそう。…あなたのお兄さん…迎えに行ったんだけどね……ミルフィーユにいないのよ。…他の子たちも全員。…居場所…知らない?」



ドクンドクンと波打つ心臓…。

アリスはフロマージュで起こった事を、スローモーションで思い返す。


「………」



…カイル……まさか…。



「……」



…いや…ありえない…。





「…私は知らないわ…。お兄ちゃんの居場所なんて…」





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