ブラッディ アリス



カイルの腕の中で、愚かな魔女が必死にもがく。


そんな中、やっと少し緊張が解けたオウルは、戸惑っているロビンに駆け寄った。

「…ロビン!…無事だったか…。何かされたのか?怪我は?」

「…オウル……。…本当に…来てたんだね…。僕は大丈夫…」

「……そっか…。よかった…。…実は…」

「…わかってる…。アリス様に聞いた。…みんな…来てるんだよね…」


二人のぎこちない会話を聞きながら、アリスはラミアとカイルの横を無言で通り過ぎ、テーブルの上に置いてあったリモコンのような物を手にとった。



「…オウル……ロビン……」



…ピッ!…




「……早く…ここから逃げた方がいいわ…」




……ウィィィィィ…ン……




…真っ黒い大きなカーテンが、ゆっくりと上がっていく…。







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