ブラッディ アリス
カイルの手から離れ、ドサッと床に倒れこむラミア。
「……このままだと…焼死だね…♪」
ニヤリと笑ったカイルは、わざとラミアの足を踏みつけ前に進む。
「カイル!鏡を外に運んで!」
「はいはい。わかったよ!」
そのままカイルはアリスに言われたとおり、ゆっくりと鏡を動かしながら窓へと向かった。
「……アリス…様…」
呆然とアリスを見つめるオウル。
「…見ての通り、私にはやることがあるの…。早くロビンを連れて、施設の外へ向かった方がいいわ…」
「……でも…僕だけじゃ、他の三人を運べない…!」
必死に救いを求めるオウルに、アリスはキッと睨み返す。
「大した経験も無しに、無事に帰れると余裕ぶって、こんなところに来る方が間違ってるの!!」
めずらしく感情的になったアリスの怒鳴り声が、広い空間に響き渡った…。