ブラッディ アリス
「え?ミカエル?!…はぁ…何それ…。すっごい迷惑…。…いや…カルサは悪くないわ…。……わかった…」
…ピッ…
「…アリス様…?」
ラビはアリスの顔を覗き込む。
電話をぎゅっと握り締め、アリスはスタスタと来た道を戻り始めた。
「カルサがもう正門に来てるって。あのヘリはミカエルが乗ってるらしいわ」
「……予定外ですね…」
「正門を開けてくれですって。……戻るわよ…」
「……はい…」
そうして、ひとまずシフォンの前へと戻ってきた二人…。
アリスは建物をじっと見つめ、少し考える。
「…子どもたちが正門にいるなら……カルサに見えてるはずよね…」