ブラッディ アリス



カルサに確認しようと、アリスがケータイをいじろうとした…そのとき…。



「…子どもたちはすでに、ドクターによって運ばれたわ…」



聞き覚えのある声が、アリスの指を止めた。




「……ドクター…?」



二人の前に現れたのは、子どもたちと逃げる準備をするために、ここに来たはずのノーカとクレスタ…。



「…そう。…ドクター・ラマツ…。俺とノーカに黒魔術で…すげぇ力をくれた」

クレスタはニヤリと笑い、拳銃をアリスに向けた…。

「…ちっ…」

アリスとラビは少しずつ後ずさりしながら、拳銃をかまえる。


「……ザリチェが混ぜてくれたナッツのおかげで…さらに戦闘能力が強くなったの…
。…だから…誰かで試したいってジャックに言ったら、アリス嬢なら遊んでくれるよって」


クスクスと笑い出すノーカ。


「…あなた……カイルの愛人なの…?……なら、あなたを殺して…カイルを連れて行くわ」



…カチャ…



ノーカもアリスに拳銃を向け、じっとアリスの目を見つめる。




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