ブラッディ アリス
「…うわぁぁっ…!」
……カタンッ……
アリスの拳銃から放たれた銃弾は、クレスタの右肩に貫通…。
クレスタが握り締めていた拳銃が、むなしく地面に落ちている。
「…意外と威力あるでしょ…?…私の拳銃…」
もがくクレスタの様子を見ながら、クスクスと笑い始めるアリス。
「……なっ…?!……大丈夫!??…クレスタッ…!」
慌ててクレスタに駆け寄るノーカ。
そんな二人の様子を見て、ため息をつくラビ…。
「話になりませんね…。…まさか実戦の経験が無いとは…」
ラビは拳銃をしまうと、ポケットから白い大きなハンカチを取り出した。
「……ちょっと…来ないでよ…!」
ノーカとクレスタのもとに、ラビが堂々と近づいていく。
そんなラビに対し、震えながら拳銃を向けるノーカ…。
眉一つ動かさず、ラビは二人の前でハンカチを差し出す。
「…早く止血をしてください…。…恐らくジャックが近くで見ているはず…。彼ならすぐに適正な処置を施してくれます…」